味付け煮卵食べ忘れた

2022/05/15

日記

ゴールデンウィーク終盤の金曜日、妹を誘って早稲田松竹におもひでぽろぽろと平成狸合戦ぽんぽこを観に行った。仕事を定時で終えてギリギリの時間帯だったため、妹が先に行ってチケットを確保してくれるとのことで、わたしのその日の使命は絶対に定時で退勤することだった。しかし案の定20分くらい残業になり、会社を出た瞬間から早稲田松竹を目がけて猛ダッシュをする羽目に。最悪。わたしは歩くのはすきだけど、走るのは嫌いだ。大嫌いだ。憎んでいると表現しても過言ではない(おそらく小学生のときのマラソン大会で走るのに疲れて歩いていたら家に帰ってから応援に来ていた親に怒られたこととか、中学生のときの部活を嘘の理由で休んだら翌日以降ひとりきりで死ぬほど外周をさせられたこととか、そういう嫌な記憶と結びついていると思っている)。そのわたしが、猛ダッシュである。己を俯瞰したらあまりにも滑稽だった。信号は青に変わった瞬間からでないと渡らないこのわたしが、おもひでぽろぽろのためにならこんなにもなりふり構わず走れるんだ、と不思議な感動さえあった。花金の高田馬場に溢れ返り始めた人の波を縫うように走り続け、心臓が千切れそうになったが、その結果、上映開始には間に合い、しかもトイレに行く余裕もあり(超重要)、先についていた妹とも合流できた。妹はアメリカの子どもが着ているような派手なボーダーのTシャツを着ていた。映画館でおもひでぽろぽろを観るのも、ぽんぽこを観るのも初めてだった。幼いころビデオで何度も何度も繰り返しみていたジブリ作品を、映画館で観られる。特におもひでぽろぽろがわたしはジブリ作品の中でいちばんすきなのでめちゃめちゃうれしかった。ドデカいスクリーン、最高の音響、最高の椅子で観るおもひでぽろぽろ。今日がダメなら明日があるさ。明日がダメなら明後日があるさ。明後日がダメなら明明後日があるさ。どこまで行っても明日がある。ドンドンガバチョドンガバチョ。早稲田松竹にマジ感謝。

二本立ての映画を観終えたら既に22時近くで、夕ごはんを食べそびれたわたしたちは軽くどこかでなんか食べよう、と高田馬場を彷徨うがあらかたのお店は閉まっており、もうトリキにしちゃお、と行って、トリキに駆け込んだ。トリキだいすき。たまたま韓国語を喋るお客さんに囲まれた席に案内されて、まるで韓国に来たような気持ちになってうれしかった。チキン南蛮と冷やしトマトとつくねを食べながら映画の感想を言い合い(「ツネ子ちゃんって嫌な奴だけど学芸会ではたえ子ちゃんよりセリフの少ない脇役だったね」とか)、そのほか現在進行形で我が家で起きている家族の問題について愚痴り合い、少しだけ泣いた。いつまでも愚痴り合いたい気持ちだったが、翌日、妹は朝が早いのと、わたしは遠出する予定があったので、お酒を2杯ずつくらい飲んだところでお店を出た。すごい。ちゃんと次の日のことを考えてお店を出られた。

冷やしトマトの写真。
居酒屋行ったら絶対冷やしトマト頼みます

お店を出たらすぐ近くにセブンがあって、2人組の男性がいた。ほろよいのわたしは「あらあら、客引きの方かな?ホストさんかな?」などと思っていたら、ほろよいの妹がその2人組の片方の方に向かって「トシくんじゃん!」と叫んだ。お知り合いの方らしい。ほろよいだったので何を話したのかは覚えていないけれど、その場で数分くらい立ち話をして、わたしたちは家路についた。お二人とも俳優の方らしく、ああ、簡単な名刺を作っておけばよかった、なにか一緒にやりましょうとスムーズにわたしの連絡先をお知らせできたのに。チクショウ。名刺を作ろう。

チーズつくねの写真。
微妙に見切れているアメリカの子どもが着ているような派手なボーダーのTシャツを着ている妹とピンボケのつくね(つくねだいすき)