「ここが底だろう」と思って、耐えたり、耐えられなかったり、蹲ったり、暴れたり、泣いたり、考えたり、考えるのをやめたり、していると、またスコンと「底」が抜けて、どんどん落下してゆく。1週間おふろに入れなくなってしまったらおしまい、と思っていたけれど、たぶん余裕でおしまいになっている。あらゆる祝日をきいて、できないこともがんばって、やってみようと思ってる、やってみようと思ってる、やってみようと思ってる、と、思っている。思っているだけで泣いてしまう。できなくなったことがあまりに多すぎる。汚れきった身体は重すぎて、ずっと寝ている。どんどん汚れてゆく。セロトニン生成のためにたばこを玄関先で吸っていたら清潔な正しい身なりのお隣さんがおでかけから帰宅されて「こんにちは」とご挨拶できた。お隣さんがドアを閉められたあと、じぶんが情けなさすぎてまたメソメソ泣いた。どうしたらいいんだろう。どうしたら元に戻れるんだろう。わたしは枯れた井戸の中にいて、「底」が抜けるたび、世界が少しずつちいさく遠くなってゆく
12月に死んでしまっただいすきなお友だちのことを思い出してはくるしくなる。わたしはずっと2022年にいる。こんなきもちになるのなら、知り合いたくなかった、出会いたくなかった、とは少しも思わない、だいすきなひとを失うとこんなきもちになることを教えてくれた、わたしはもうだれのことも失いたくない、もうこんなきもちになりたくない、もうこんなきもちになりたくないんだよ
インスタントないいねなんかではこの醜い心は少しも満たされないのに、インスタントないいねを求めていて、おかしくなる
自傷行為に付き合わせるな、当てつけでくすりを飲むな、と言われて、15歳、16歳のときに、だいすきだったわたなべくんの前で感情のコントロールができなくなって衝動的に腕をザクザク切ったことを思い出した。わたしのODは死ねたらいいなと思っているけれど死なないくすりしか処方してもらえてないからポップなODと思っていたけれど、Wikipediaで自傷行為のページを読んでいたらODも自傷行為らしい。あああ。そうでしたか。そうでしたか。もうわたなべくんがわたしの人生から通り過ぎてしまって、10数年経つのに、この精神性は15歳で止まったままだ。わたなべくん。だれかをすきになるたび、だれかと付き合うたび、わたなべくんのことを思い出す。わたしはずっと平気で他人を自傷行為に巻き込んでいる。わたしの前ですきなひとが腕を切ったら、わたしも腕を切るだろう。わたしの前ですきなひとがくすりをたくさん飲んだら、わたしも同じだけくすりを飲むだろう。じぶんの感情に切実であればあるほど、素直になればなるほど、おかしくなってゆく。あなたにはわたしに生きていてほしいと思ってほしいから、あなたが死にたいならいっしょに死にたい。救いとは。希望とは。未来とは。
毎日毎日嫌な夢ばかりみる。殺人を目撃したり、逮捕されたり、自殺を止められなかったり、にがてなひとのお店で労働をしてめちゃくちゃに言われたり、エレベーターに閉じこめられたりしている。つらい。とても。1時間か2時間おきに冷や汗と動悸で目が覚める。大人になると夢自体みることが少なくなるらしい。わたしは7年くらい前に狂いたいと思って夢日記をつけはじめて、無事7年かけて4階層くらいの夢もみられるようになったし、明晰夢もみられるようになったし、そこそこに狂うことができた。ほんとうにごめんなさい。浅はかだった。こんなにつらいなら。こんなにつらいなら。でもきっと7年前に戻って7年前のわたしに「やめておきなさい」と言っても、わたしはわたしの言うことを聞かないだろう。わたしはずっと浅はかだ。いまも浅はかだ。せめて寝ているときはおだやかでありたい。だれのことも傷つけない動物でいたい。
ストレンジャーシングスS4のためのS1からS3を経て、S4までみおえた。何ヶ月かかっただろう。ずっと泣いていた。最終シーズンが配信されたときにまた最初からみる勇気がない。
ずっとベッドの中にいるので暖房をつける必要がなくなった。来月の電気代が安くなるといいな程度のちっぽけな小市民らしいちっぽけな未来についてはぼんやり思考を巡らせられる。
手に入らないものはいらないと思っていた。思っている。でも、わたしは手に入れた途端、握りつぶしてしまうから、もうだれのことも手に入れたくない。もうだれにもふれたくない。わたしに握りつぶされてもいいと思ってくれないなら、ふれないでほしい。わたしをきちんとめちゃくちゃに握りつぶしてくれないなら、だれの手にも入れられたくない。どうしてわたなべくんを神様みたいな存在にしてしまったんだろう。もう生きていける気がしない
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