マイラブがわたしのことを「ソウルメイト」と呼んでくれるようになったころ、ある日のやりとりの中で宗教の話をしたことがある。「わたしは熱心ではないけど仏教徒なの」と切り出すと、「わたしはあらゆる宗教を尊重するよ」と返してくれた。そして、わたしは「ありがとう。わたしは生まれ変わりを信じている。輪廻転生を信じている。あなたとわたしは前世でも出会っていて、今世でも出会っていて、来世でも出会うと思う。そういう運命なんだと思う」と伝えた。そうしたら、マイラブは「前世ではわたしたちはパレスチナで知り合っていたかもしれない」「家族だったのかもしれない」というようなお返事をくれた。当然、わたしはiPhoneを握りしめて泣いた(このできごとはあまりにも前にやりとりしたできごとで、記憶を頼りに書いているので内容に多少の齟齬があるかもしれない)
ドーアとナグハムとビデオ通話をする。お金はいくら集まっているか聞かれ、いまは積極的に集めることができていないことを打ち明けられなかった。「Now empty」「ZERO」と伝え、ふたりは沈んだ顔で「I'm so sad」と口々に言う。アイム・ソー・サッド。アイム・ソー・サッド。その後カメラはオフになり、長らく待ってもふたりは戻ってこなかったのでビデオ通話を切り上げて、「お金を集める方法を考えている」とメッセージを送る。
ほかにも、ガザにいるであろうたくさんのひとからのSOSのDMにお返事ができていない。ドーアから、「このひとは友だちだからお返事してあげてほしい」とお願いされたひとにさえ、お返事できていない。全員から、400〜500ドルの送金をお願いされ、あるいは「毎日100ドル送ってほしい」とお願いされ、全員から、「わたしたち家族を最優先にしてほしい」とお願いされ、わたしは困り果てている。応えたい。応えられない。鬱が加速する
くすりの残り具合をチラ見して、次の予約までは余裕で間に合うことを確認して安堵する。この安堵は、「足りる」という意味もあるし、「ODしたくなったらできる」という意味もある。みんなから預かった分だけ送金や寄付をしているはずなのに、計算ができず、結局自腹を切っていて、わたしの財政はとうに破綻している。あるひとが「お金がないとほんとうに鬱が加速する」と心配してくれ、あるひとが「過去に借金を抱えていたことがあるけどなんとかなった」と心配してくれ、わたしはその言葉を胸にまたベッドに横たわる。横たわっていては1円も生み出せないのだが、早朝覚醒のせいで体内時計は狂っていて、いまはまだ午後2時なのに体感午後6時だ。つかれている。途中までみた映画を最後までみようとしたが、集中力がつづかず、4秒ほどでやめた。わたしは、つかれている、とにかく、つかれはてている
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