あたらしい景色がみたいよ

2022/08/15

日記

 近況①

引き続き絶賛休職中のわたし、今月末でクビになるのだが、会社の先輩(男)から「元気~?また飲みに行こうよ〜!」という趣旨のラインがきた。元気だったら休職してないよ~クビにならないよ~と思いながら、当たり障りがないけれどもう連絡してこないでほしいというニュアンスを込めたお返事をするも、当たり前だけど察してもらえず(文字でのコミュニケーションむつかしい)、「まだ体調が思わしくないのでもう少し元気になってからにしたいなーと思うのと、最近彼氏ができてサシ飲みは彼氏NGが出ると思うのでもし何人かでごはんご一緒させていただける機会があればよろしくお願いします」とわたしにしてはがんばってズバンと言ったら「面食いの吉岡さんだからさぞかしイケメンの彼氏を捕まえたんだろうね!」という内容のお返事がきた。不愉快だった。非常に不愉快だった。図星だからか。図星だからだな。すみません。わたしサイドの器のちいささの問題だった。いやいや、果たしてそうか。「ウーン嫌だな!」というきもちがつよすぎて、ちいかわのぺこりスタンプだけを送ったら返事は返ってこなくなった。

近況②
マジのアホなので、「スープパスタ食べよ~」と思ってお湯を沸かして、お湯を沸かしている間に床に落ちている髪や埃が気になって、掃除機をかけ出して、掃除機をかけ出したらおうちのあっちもこっちも丁寧にお掃除をやり出して、「ふう!きれいになった!」と思って掃除機を止めて、そうしたらお湯がバチバチに沸いていて、慌ててIHの電源を切った。危ない危ない。そしてお湯をスープパスタに注いでぐるぐるかき混ぜて、「3分待ちます~」と思って、EMBRZのイケイケリミックスをループできいてイェイイェイ踊っている間に30分くらい経った。「マジのアホ」で済む話か。いずれなにかとんでもないことをやってしまいそうで己が恐ろしい。いまはデロデロになったスープパスタを食べながらこれを書いている。デロデロになったスープパスタ、おいしくてどうしよう。

近況③
やっぱり家にいると映画もドラマもラジオも摂取させていただくきもちになれなくて少ししんどい。圧倒的にインプットが足りない。でもインプットしてその機微をとっておける引き出しみたいな場所が急激にちいさくなった感じはする。

近況④
「君は良くなろうとしていない」「そのままぐちゃぐちゃしていていいと思っている」「『与えられてばかり』という言葉は返す気のないやつが言うセリフだよ」「肩をすくめるな、背筋を伸ばせ」と言われて、頭をかち割られた。わたしはいつも、いつもいつも、居心地のいい不幸ばかり選んできたな、かわいそうなじぶんが、社会に適合できないじぶんが、生きにくい世界で生きるしかないじぶんが、死んじゃいたいのに死ねないじぶんが、わたしはほんとうにだいすきだった。哀れで愚かでただ勝手に傷ついているだけのじぶんが、ほんとうにだいすきだった。でも、ちゃんと、ちゃんと、居心地のいい不幸より幸福を選ばなくちゃいけないんだ、と、気づく。ここまでくるのに何年かかったろうね。居心地のいい不幸漬けの頭をかち割ってくれるひとに会えてよかった。それに気づけるわたしが残っていてよかった。このひとをしあわせにするために、わたしは幸福を選ぶ。

海の遠景のフィルム写真。